課題3:力学シミュレーション

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本実験では人工衛星の飛行に用いられるスイングバイをシミュレーションし,それによる人工衛星の軌道や速度の変化を調査する.スイングバイとは,天体の万有引力を利用して人工衛星の運動方向を変更させる技術である.これにより,人工衛星の燃料の消費を抑えて,速度や軌道を変化させることが可能となる.本実験では木星を利用したスイングバイのシミュレーションを行う.スイングバイのシミュレーションには常微分方程式の求解が必要となる.

木星を利用したスイングバイシミュレーション(課題3-2)

実験課題(概略)

実験課題3-1:静止した重力場に対するスイングバイ

静止した重力場に対して,人工衛星を近づけたときの軌道と速度がどのように変化するのかを調べよ.本実験課題では他の惑星の引力は無視する.

実験課題3-2:公転する惑星に対するスイングバイ

前章では静止した重力場(木星)に対してスイングバイを行った.しかし実際の木星は太陽を中心に公転を行っている.本実験課題では公転する惑星に対して,人工衛星を近づけた際に軌道と速度がどのように変化するのかを調べよ.前実験と同様,他の惑星の引力は無視する.

実験課題3-3:応用課題

前章までは木星に対してスイングバイのシミュレーションを行った.本章ではそれらの実験を応用して,他惑星でのスイングバイの実験や,x 軸以外のパラメータを変更し,それによる人工衛星の軌道や速度の変化を調べよ.