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本事業では、医療や健康分野のモデルケースを対象に、データの多面性を保持した中間表現を各データに対して構築し、その中間表現によるデータの統合・解析を行うデータコラボレーション解析技術の開発および実証実験による性能評価を行います。

本事業で開発したデータコラボレーション解析技術を基盤として、組織や分野を越えた分散データに対して、元データを共有することなく統合的に解析を行うデータコラボレーション解析を行うことができるソフトウェアまたはサービスの実用化を行います。

本事業では、医療・健康分野のデータを対象としてしますが、開発するデータコラボレーション解析技術自体は汎用的なものであり、スマート工場/農場、インフラ点検等の複数分野にまたがるデータ解析の共通基盤となります。このため、実用化・事業化されるソフトウェアまたはサービスは医療・健康分野のデータを扱う病院や製薬会社等だけでなく、スマート工場/農場を有する企業、インフラ点検を行う建設会社等で実用化されることが想定されます。

実世界においては組織または個人がデータを共有することなくデータコラボレーションを行う必要がある場合が数多くあります。
2、3例を挙げると、セキュリティシステム、マーケティング、保険、交通整理、個人向け人工知などがあります。
この研究プロジェクトの目的のために、医療セクターにおいてこの技術の応用を目標とします。
病院では患者に関する膨大な量のデータが生み出されています。
しかし、そのデータの感受性からそれらの多くは病院の外へ出ることはなく、有益にはなりえません。
人工知能が支援するデータコラボレーション技術により病院や医療従事者は、個人の身元や特徴を公開するリスクなく容易に出力可能な患者の医療データの中間表現を共有することができるようになります。
にもかかわらず、そのような表現はオリジナルデータの変化量を保存し、大規模なデータ解析に用いることができます。
例えば、研究機関はゲノムワイド関連解析を行うことや治療結果の診断・予測のための機械学習モデルの開発のためにこのデータを使用することができるようになるでしょう。
そのような技術は製薬会社においても新薬の開発や試験のために使用されるでしょう。