プログラム言語論 2017年度期末試験の結果と成績について
全体
今回の試験はまずまずよくできていた。平均点は100点満点換算で 69.5点であ
る。最高点は97点であった。個々の小問ごとの配点は、期末試験の解答例に書
きこんであるので参照してほしい。
- 問1-a はひっかけ問題のつもりはなかったが、静的束縛を理解していな
い(変数xの束縛が2回以上でてきてしまう環境を書いた)答案が結構あり、
これは0点とした。この問題は配点が10点と大きかったため、運が悪かった
人はここで大きく減点されてしまった。そのほか、関数が「戻る」ときの
環境を書いていないものは一律3点減点した。(この関数f は末尾再帰でない
ので、どういう処理ほうしきをしようとも関数は必ず呼び出し元に帰るので、
環境はもとにもどる。)
- 問1-d で、関数クロージャが書けない人が3-4割いたのは残念であった。
簡単な概念であるので、復習しておいてほしい。
- 問2-a は非常によくできていた。演習で同様の問題をやったが、受講生
の皆さんは、ちゃんと自分で解いたようで、よかった。
- 問2-b は予想外にできが悪く、「毎年かならず動的ルックアップ、サブ
タイピング等のオブジェクト指向4原則は出題する」とわざわざ予告したの
に残念であった。
- 問3 は、できた人とできていない人の差が激しかった。また、考え方は
正しくても、
問3-c で f の型を答えてしまうなど(正しくは、返す値の型である intを答
えなければいけない)不注意によるミスもあった。
- 問4 は、毎年出しているのとほぼ同様であり、よくできていた。
ひとつだけ残念だったのは 4-c の「抽象データ型」を Javaなどの言語におけ
る「抽象クラス」とまったく同内容だとおもって答えていた人が結構おおかっ
たことである。抽象データ側は授業でかなり丁寧に説明したので、スライド
等を見ながら復習しておいてほしい。
成績
成績は、シラバス記載の通り演習(出席を含む)30%、期末試験70%で合計した
点数に応じて、評語をつけた。90点以上(正確には 89.5点以上)が A+,
79.5点以上がA, 64.5点以上が B, 54.5点以上をC としたが、「惜しくも不合
格」の人は、出席/演習レポートの提出状況などを勘案して、Cに繰り上げた。
履修登録者 80名のうち、期末試験を受験したのは 71名、単位取得者は67名で
あった。ただ、A+ はあまり多くなく(わずかな減点を重ねた人が多かったので)、
全部で 6名である。この人たちは誇っていい成績であろう。
自分の点数を知りたい人、または、採点済
み答案の返却希望の人は大学のメールアドレスからメールで申しこんでほしい。
(成績は7月下旬にTWINSから見られるはずである。) 1週間ほど出張などがあり、
すぐに対応はできないが、希望があれば必ず返却するつもりである。
また、採点ミス等があれば、もちろん、(成績がでたあとでも)修正に応じる。
亀山幸義