プログラム言語論(ぷろぐらむげんごろん)
期末試験の講評
今回の期末試験は、非常にできがよかった。105点満点で、最高点は 105点 (辻大亮君)、
平均点は 78.3点 (受験者 67名) であった。
- 問1、問2は一般的な、プログラムの意味論(環境渡し方式でのインタープ
リタ)に基づく出題であり、問2では静的束縛/動的束縛や、値呼び/名前呼び
について質問している。また、関数クロージャを使った処理の基本について
も質問した。これらは、授業の前半でしっかり演習をしたので、非常にでき
がよかった。ただし、名前呼び方式で、環境がどう変化するかは正確にはわ
かっていない人が多かったようなので(今回の試験では、詳細があっていな
くても、名前呼びであることさえわかってていれば正答としたが)、詳細ま
で完全に正しく書いていた人は多くなかったので、是非復習しておいてほし
い。
- 問3はオブジェクト指向言語の代表選手であるJava の継承、オーバーラ
イド、オーバーロード等の意味を聞く問題であり、これも非常に基本的な内
容であったため、多くの人が正答であった。一番最後のテストケースについ
て(正答はコンパイルエラーであるが)実行時エラーや、実行できるとした誤
答が多かったが、これは、うっかりミスとおもわれる。
- 問4は、プログラム言語論で論じてきた基本的な言葉の意味を説明する問
題であり、授業で繰返し説明したものばかりなので、
この3つぐらいは完璧に答えてくれるだろうと思っていたのであるが、完全な
正答は意外に少なく、部分点になったものが多かった。これも、プログラム言
語における非常に基本的な内容なので、正確に説明できるようになってほし
い。
成績のつけかた
成績は、シラバスに記載に通り、演習30点, 期末試験70点の合計100点でつけ
た。
演習は、基本点を 80% (24点)とし、特に良い答案を加点する方式にした。
4回の演習であるので、1回未提出があるごとに6点減点である。
期末試験は105点満点で、それに 0.7をかけたものとしたので、
実際には、73.5点満点となった。
上記の点数を合計し、100点満点(実際には103.5点満点)で、90点以上をA+, 80
点以上90点未満を A 等とした。ただし、60点未満を全部不合格にしたわけで
はなく、
50点以上の者については出席状況を見て、合格に引きあげる等をした。
最終的に、A+ 11名, A 22名, B 16名, C 15名, D 14名(期末試験欠席の 11名
を含む)となった。
期末試験の採点済み答案は、希望があれば(コピーをとった上で)返却するので、
遠慮なく申し出てほしい。また、「解答例のここがおかしいとおもう」などの
意見も歓迎である。
亀山幸義
(オフィスアワー: 水 2限)