筑波大学システム情報工学研究科コンピュータサイエンス専攻科目一覧
集積システム工学
担当教員
安永守利,金澤健治
電子メール 安永:yasunaga[at]cs.tsukuba.ac.jp, 金澤:kanazawa[at]cs.tsukuba.ac.jp
URL
オフィスアワー 安永: SB1106 金:13:00-15:00, 金澤: 面談のアポイントを取ってもらえばいつでも。
科目番号 01CH405
分野 計算機工学
基礎/専門の別 基礎科目
授業形態 講義
開講学期 春AB
時限 火5,6
教室 3B301
キーワード 集積回路,トランジスタ,CMOS,論理回路,メモリ,FPGA,CAD,ハードウェア記述言語,ソフト・ハード協調設計,テスト,実装,プリント基板,信号伝送,信号品質,集積回路応用
Keyword Integrated Circuits,Transistor,CMOS,Logic Circuits,Memory Circuits,FPGA (Field Programmable Gate Array),CAD,Hardware Description Language,Software and Hardware co-design,Printed Circuit Board,VLSI applications
前提条件 学部(学類)における「論理回路」(1〜2年生レベル)の知識があるいことが望ましい. 学部(学類)における集積回路工学(VLSI工学)(3〜4年生レベル)については,本授業内で復習するので特に知識が無くても受講可能である.
学位プログラム・コンピテンスとの関係 知の活用力,国際性,研究力,知識力
学習目標
  1. トランジスタを用いた論理回路(CMOS論理回路など)の基礎を学び,その設計方法を理解する.
  2. トランジスタを用いた記憶回路の原理を学び,主記憶に使われるDRAM,USBメモリやSSDに用いられるフラッシュメモリなどの構成を理解する.
  3. VLSIの製造プロセスとその高密度実装技術について理解する.
  4. ASICやFPGAなど,VLSIの種類と構造について理解する.
  5. ハードウェア記述言語(HDL)とCAD技術,テスト技術について学び,VLSI設計全体におけるこれらの位置づけを理解する.
  6. プリント基板の基礎を学び,高速伝送と信号品質について理解する.
  7. VLSIの応用(画像処理や制約問題の高速解法などを例に)について学び,その応用技術について理解する.
概要 パソコン,ゲーム機,スマートフォンからスーパーコンピュータまで,これらのシステムは 全て大規模集積回路(VLSI)によってハードウェア実現されている. 本講義では,これら集積システムの中心となる大規模集積回路の要素技術(半導体材料, トランジスタ技術,回路技術,製造プロセス・実装技術,テスト技術,ハードウェア記述言語など) について解説する.さらに,こららの要素技術がどのように有機的にむすびついて 高性能な集積システムが実現されるかについて述べる. また,集積システムの応用例(制約問題の高速処理や画像処理など)を示し,今後の 集積システムの展望について解説する.
授業計画 第1週:集積回路と論理ゲート
  • スイッチと可変抵抗による論理ゲートのハードウェア化
  • 論理式の直接ハードウェア化
  • 第2週:半導体とトランジスタ
  • pn接合とMOSトランジスタ
  • 第3週:トランジスタによる論理回路
  • MOSトランジスタによる論理回路
  • 動作速度と消費電力
  • 第4週:メモリ集積回路
  • DRAMとSRAM
  • フラッシュメモリ
  • 第5週:集積回路の製造と構成
  • 半導体プロセス
  • フルカスタム,セミカスタム,FPGA
  • 第6週:VLSI設計技術―論理合成(1)―
  • 論理代数、論理関数、論理演算の万能性、積和型論理回路の最適化
  • 第7週:VLSI設計技術―論理合成(2)―
  • 多段回路化、多段回路の最適化、テクノロジマッピング
  • 第8週:VLSI設計技術―配置配線―
  • 概略配置、配置改善、各種の配線手法
  • 第9週:VLSI設計技術―高位合成―
  • CDFG(Control Data Flow Graph)作成、スケジューリング、リソースバインディング
  • 第10週:VLSI設計技術―検証・検査―
  • 等価性検証、タイミング検証、故障モデル、検査手法
  • 教科書 配布資料と「集積回路工学」(安永守利著 森北出版).
    参考書
    • CMOS集積回路, 榎本忠儀, 培風館
    • 集 積回路工学(1)・(2), 柳井久義 永田譲, コロナ社
    • LSI設計入門, 佐々木元, 近代科学社
    • VLSIシステム設計 サブロー・ムロガ ワイリ ージャパン
    • Intrroduction to VLSI Circuits and Systems, John P. Uyemura, Wiley Text Books
    • Principles of CMOS VLSI Design, Neil H. E. Weste, Addison Wesley Longman
    • Fundamentals of Modern VLSI Devices, Yuan Taur, Cambridge University Press
    • Introduction to VLSI Systems C.Mead and Conway Addison-Wesley
    成績評価 課題に対するレポートを評価する.レポートは,その正しさだけではなく,明瞭性や独創性も含めて評価する.
    A+ (100-95: Excellent)
    A (94-80: Good)
    B (79-70: Satisfactory)
    C (69-60: Minimal Pass)
    D (59- : Poor)
    TF・TA
    その他の情報
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