第2回 高度ICTセミナー

日時・場所: 2011.10.5(水) 10:20-12:00 総合B 棟10 階 SB1001 室

講演@:日本のインターネットにおける地理コンテンツの発展と技術(電話帳と地図)

講師:
 高橋克巳(NTT 情報流通プラットフォーム研究所 情報セキュリティプロジェクト)

講演概要:

 日本のインターネットで、電話帳と地図という地理コンテンツが活用されるようになってきた経緯と、その背後で使われている技術について、報告者のNTT での研究開発の体験を中心に解説する。現在では何不自由なくネットで使われている地理コンテンツであるが、現在の状態になるまで10 年に近い年月と各所の努力奮闘が必要であった。報告者のNTTでのインターネットタウンページ開発に始まる経験を軸に、位置情報処理、データマイニング、プライバシー保護技術などの分野でどのようなチャレンジが楽しいかについて述べる。

講演A:一物一価の崩壊とブランド価値の算出

講師:
 水野貴之(筑波大学コンピュータサイエンス専攻 准教授)

講演概要:

 同一商品が同じ場所で異なる価格で売られていれば、一番安い商品しか売れないであろう。これが一物一価の考え方である。ネットの同一サイト内において多数の店舗の送料込みの商品価格が表示されていれば、この考えからすると一番安い店舗でしか売れないはずである。実際、大半の経済学者達は真剣にそう考えている。しかし、価格比較サイトでは、2倍以上売価が高い店舗でも多くの購買が観測される。この矛盾は、価格よりも、どの店舗で買うかを重視している消費者が存在していることを意味する。どのような店舗の個性(ブランド)が、価格を超えてお客を集めることができるのか、各個性についてそれを数値化する方法を紹介する。

2011.10.5