海外研修報告

2011年度

本プログラムの学生15名と教員3名が、2012年 3月11日 〜 3月17日の5泊 7日の日程でアメリカ西海岸(シリコンバレー)の視察研修を行いました。訪問 箇所は、IBM Silicon Valley Lab、Intel & Intel Museum、NTT DATA AgileNet Palo Alto、Apple Computer、Hitachi Data Systems (HDS)、IDEO、 Palo Alto Research Center Inc. (PARC)、Stanford University、Treasure Data Inc.の9箇所です。

初日は、サンフランシスコ市内バスにて観光しました。観光先は、市役所、 展望台、ゴールデンゲートブリッジ、Pier39、AT&Tスタジアムなどを回りまし た。サンフランシスコ市内の町並みは丘が多く、日本ではあまり見られない建 物が多く印象的でした。

IBM
IBM

二日目は、IBM Silicon Valley Labを訪問しました。まず、IBMの掲げるビ ジョンであるSmarter Planetについてお話を伺いました。その上で、IBMが現在 力を入れている3つの取り組み(教育、ビッグデータ、クラウド)について、プ レゼンテーション形式でそれぞれ説明して頂きました。 最後にデータセンタ を見学させていただきました。 データセンタでは、どの様にデータセンタを 監視運営しているのか、具体的にどの様な企業等で用いられているのかについ て伺う事が出来ました。

Intel
Intel

三日目午前は、Intel & Intel Museumを訪問しました。Intel本社では、初 めにGordon Moore氏(インテルの設立者の一人)の経歴やオフィスの見学をさ せて頂き、Intelの歴史や概要についての説明を受けました。その後、会議室や 仕事場を見せて頂き、従業員に対する取り組みを聞かせて頂きました。その後、 本社の1FにあるIntel Museumを見学しました。本来自由見学であるところ、説 明スタッフの方をつけて頂き、Intelの歴史や半導体についてとてもわかりやす く説明して下さいました。また、タッチパネルディスプレイによるデモやムー ビー紹介など、先進的な取り組みが随所にみられ、非常に楽しく見ることが出 来ました。

Treasure
Treasure

午後はTreasure Data Inc.を訪問しました。Treasure Data Inc.は、筑波大 学の先輩が立ち上げたベンチャー企業であり、データマイニングやデータ解析 サービスを扱う企業です。そこで、事業内容や起業の動機についてお話を伺い ました。

NTT
NTT

四日目は、NTT Data AgileNet、Apple、Hitachi Data Systemsを訪問しまし た。NTT Data AgileNetでは、NTT Data AgileNetの事業内容や NTT Dataのグロー バル戦略について話を聞くことが出きました。実際に海外で働いている日本の 方の話を聞くのは非常に刺激的であり、グローバル化への具体的な話を聞き、 企業がグローバル化に力を入れていることを感じ取ることができました。

Apple
Apple

Appleでは、ミーティングルームにて食事をとりながら学生2〜3人に対し従業員 の方1人がお話をして下さいました。日米の文化の違い、Apple独特の社風や取 り組み、Apple本社に来る事になった切っ掛け等を伺うことが出来ました。

Hitachi
Hitachi

Hitachi Data Systems(HDS)では、社員の方のお話を伺いとTechnical Labの見 学をさせて頂きました。Technical Labの見学では、サーバの管理をしているソ フトウェアやサーバ室を見学させて頂きました。最後に、日本の日立からHDSに 出向している方からHDSの取り組みや学生へのアドバイスなどを聞かせて頂きま した。

IDEO
IDEO

五日目は、IDEO, PARC、Standford Universityを訪問しました。IDEOでは、 実際の工房やオフィスを見ながらIDEOの今までの事例やイノベーションについ てのお話を伺いました。IDEOの実際の仕事の進め方を聞いていると、徹底的な ブレストと徹底的なプロトタイピングが特徴的でした。

PARC
PARC

PARCでは、始めにPARC の歴史などの概要について、その後イノベーション、 Ethnography等についてのプレゼンテーションをして頂きました。PARCは研究機 関ではあるが、人間志向の考え方、Ethnographyを重視している点については企 業と変わりはなく、技術によって社会に貢献するという意味では重要な視点で あると感じました。また、PARCでも顧客理解がとても大切なことであるという お話も印象的でした。

Standford
Standford

Standford Universityでは、日本から留学されている3人の方に、日米の大学院 の違い、留学する方法など話を伺うことができました。世界中から集まった優 秀な学生達と、互いに切磋琢磨しながら真剣に学べる上に、結果を残せばきち んと評価される環境が整っていると知り、その魅力的な環境ゆえに、また優秀 な人材が集まってくるという正のサイクルが出来上がっていると感じました。

今回の研修は、短い期間ながら非常に多くのことを学ぶことができ、様々な 貴重な経験が出来ました。こういう機会を与えていただき、本当に恵まれてい ると感じました。

2009年度

本プログラムの学生13名および教員2名で、2010年3月14日〜20日の5泊7日の日程でアメリカ西海岸(シリコンバレー)の視察研修を実施しました。

訪問箇所はNTT DATA AgileNet L.L.C.、IBM SiliconValley Lab、Intel Museum、Apple Inc.、IDEO Inc.、Stanford University、Hitachi Data Systems、Palo Alto Research Center Inc(PARC)、Google Inc.の9箇所です。

 初日は社会見学ということでサンフランシスコ市内をバスで観光しました。サンフランシスコを象徴するゴールデンゲートブリッジや港町らしいフィッシャーマンズワーフなどを巡り、日本とはまるで違う街並みや文化を見て感じる事ができました。

NTT DATA AgileNet
NTT DATA AgileNet

 二日目はNTT DATA AgileNetとIBMを訪問しました。
 NTT DATA AgileNetではカリフォルニアオフィスに訪問し、そこで働く日本人の方々に話を伺いました。始めに事業内容について説明して頂き、その後に米国でのモバイルサービスおよびリアルタイムサービスの最新動向、ソフトウェア開発手法の最新動向について伺いました。
 IBMでは、Silicon Valley Lab.を訪問し、担当の方々にとても時間をかけて対応して頂きました。始めにIBMのカフェテリアでIBMの方々と会食をし、その後、セミナールームでIBMの目標であるSmarter Planet、これから求められる人材像・大学教育、DB2の教育プログラムについての話を伺いました。加えて、パネルディスカッションという形式で、技術的な話とライフスタイルに関する話を伺いました。

Intel Museum
Intel Museum

 三日目はIntel Museum、Apple、IDEO、Stanford Universityを訪問しました。
 Intel MuseumはサンタクララにあるIntel本社に併設されており、Intelのイノベーションや技術力を多くの一般の方々に伝える役割を担っている博物館です。ここではIntelの1976年の創立から現在に至るまでの歴史を見て回りました。Intelが開発したマイクロプロセッサが、それを利用したコンピュータと共に時間系列で並べられており、IntelのPCの進歩に対する貢献を分かりやすく説明されていました。

Apple
Apple

 Appleでは、カフェテリアを訪問し、日本人エンジニアの方々と昼食を取りながら、話を伺いました。Appleでのエンジニアの立場や考え方を伺い、日本と米国との働き方や考え方の違いなどについても教えて頂きました。
 IDEOはデザイン・コンサルティングから通常のコンサルティング業務まで行う企業であり、イノベーションについてお話を伺いました。始めにカンファレンスルームで会社概要や事業説明をして頂き、その後、職場を案内して頂きました。過去に製作物やプロトタイプの展示物やオフィス、製作室などを見て回りました。
 Stanford Universityは、1891年に設置されたスタンフォードに本部を置く米国の私立大学です。ここでは、キャンパス内や研究室などを見て回り、日本の大学とは違う広大なスケールに圧倒されました。

Hitachi Data Systems
Hitachi Data Systems

 四日目はHitachi Data Systemsを訪問しました。
 Hitachi Data Systemsではサンタクララのオフィスに訪問し、そこで働く日本人の方々に話しを伺いました。始めに会議室で事業内容に話しを伺い、その後、米国でのストレージ事業と人材活用について説明して頂きました。

PARC
PARC

Google
Google

 五日目はPARC、Googleを訪問しました。
 PARCではパルアルトにある研究所を訪問し、話を伺いました。始めに企業概要について伺い、その後、研究所内を見学させて頂いたのち、ユビキタスコンピューティングの抱える問題と解決するための研究についての話を伺いました。
 Googleでは、始めに社内のツアーをして頂き、その後、日本人エンジニアの方々からGoogleの企業概要や事業説明をして頂きました。Googleカルチャーという考え方はとても印象的で、また、社員が皆情報を共有できる環境や、20%プロジェクトといった独自の文化に関する話を伺いました。

滞在した期間は5日間ありましたが、驚くほど早く時間が過ぎたように感じました。学生たちは各々、海外と日本とのギャップを認識し、ITスペシャリストとしての向上心と意欲を一段と高める事ができたと思います。

2008年度

本プログラムの学生11名が教員2名とともに、2009年3月22日〜27日の4泊6日の日程でアメリカ西海岸(シリコンバレー)の視察研修を行いました。

訪問した企業は、IDEO、Sun Microsystems、Fujitsu Laboratories of America、IBM、Googleの5社です。

Sun Microsystems
Sun Microsystems

IBM
IBM

Google
Google

Computer History Museum
Computer History Museum

見学の初日はIDEOとSunを訪問しました。IDEOは様々な製品のデザインを受け負う会社で、パロアルトの市街地にありました。いわゆるIT企業ではありませんが、アップル社のマウスやPDAのなどIT関連製品のデザインも数多く手掛けています。何よりも職場環境から、チームの構成やプロジェクトの進め方まで優れたデザイン対する徹底した姿勢が印象に残るものでした。

Sun Microsystemsでは、まず、Sun SPOT、Open Source戦略、ソフトウェア開発ツールなどのレクチャーを受けました。それぞれ専門の技術者の方から詳しい説明を聞きました。その後。BlackBoxと呼ばれるサーバーが格納された黒いコンテナを始めとして、Sunのサーバ製品やストレージ製品を見学しました。

二日目午前はFujitsu Laboratories of America(FLA)を訪問しました。FLAは(株)富士通研究所の米国子会社で、まず社長や副社長からFLAの概要や役割、富士通の目指すクラウドコンピューティングの話を伺いました。その後いくつかの製品デモを技術者の方から見せていただきました。米国における日系企業の役割や、日系企業から見たシリコンバレーなど日系企業ならではの話が聞けました。

午後はIBMのSilicon Valley Lab.を訪問しました。アルマデン研究所の近くにある自然が豊かな広大なキャンパスにあります。お菓子や果物、飲み物がふんだんに用意されたセミナールームにて、SOAやクラウドコンピューティングの話を中心にIBMのIT戦略に関するレクチャーを受けました。その後、研究員のオフィス、会議室、食堂、スポーツ施設などラボ内を見学しました。スケールの大きさと厚生施設の充実に圧倒された感じです。

見学最終日はGoogleを訪問しました。社内見学をツアーに続いて、本社で働く技術者の方と会談を持たせていただきました。Googleの入社面接から、開発言語、開発スタイルなど質問責めにしてしまいました。その後、ツアーを率いてくださった方を交えて、おいしくて無料という有名なカフェテリアで食事をさせていただきました。

最終日午後は、Goolgeの近くにあるComputer History Museumを見学し、The Babbage Engineから始まり、ソロバンから始まる(?)様々なコンピュータの実物を見学しました。その後、Stanford大学のキャンパスを散策し、米国の大型家電量販店を見学したりして、米国の日常生活にも少し触れました。

移動を除くと実質3.5日程度の視察旅行ではありましたが、非常に刺激的で、今後の勉強に対するモチベーションを高めてくれたと思います。